アレルギーを持つお子様、ご家族のメインサポーターでありたい。
~少しでも生活を改善できる方法を一緒に考えましょう~
今や日本人の3人に1人はなんらかのアレルギー疾患を持つ時代です。
アレルギー体質のお子様の場合、大きくなるにつれていろいろなアレルギー症状が出現するようになることがあります(アレルギーマーチ)
実際、生後早期のアトピー性皮膚炎に始まり、離乳食期以降に食物アレルギー、3~4歳ころ喘息を発症、小学校に入るころに花粉症を発症するといったお子様は多く、花粉症の発症タイミングは年々早くなってきています。
食物アレルギーのお子様の場合、みんなと同じものが食べられないため、困ることが多いということは皆さんおわかりになるかと思いますが、他のアレルギーの場合、一見他のお子様と同じように日常生活を送ることができているように見えます。でも、走ると咳がでたり、苦しいから、運動が嫌いになってしまったり、夜鼻がつまって眠りが浅いので、日中疲れやすかったり、肌がかゆいので落ち着きがない子にみられたり、食べ物のアレルギーがあることで、何となく消極的になってしまったりとまわりから理解されづらいハンディを背負っていたりするのです。
お子様達が苦しんでいるのと同様にご家族の方も苦しんでいることが多いです。夜咳がひどくて毎晩咳き込んで吐いてしまうのに、昼は咳がでないので、病院を受診してもいつも風邪と言われてしまう・・・夜かゆがるので、お母さんも寝不足・・・毎朝鼻血をだすのでシーツは血だらけ・・・本当に大変だと思います。
アレルギーのお子様達がもっと自分に自信を持って生きていけるように、ご家族の負担を少しでも軽減できるように、お子様とご家族のメインサポーターになることが当クリニックの目標です。
アレルギー疾患の多くはすぐに根治できるものではなく、症状を軽くすることが治療の主体になります。治療というとお薬を塗ったり、飲んだりということを想像される方が多いと思いますが、アレルギーの治療は、薬と同等、もしくはそれ以上に住んでいる環境の整備や、薬の塗り方、スキンケアの仕方、吸入薬の吸い方、食事のとり方といった日常生活に対する指導が大切になってきます。
当クリニックでは看護師や栄養士などいろいろな職種の観点から、お子様やご家族の生活が少しでもよくなるようなアドバイスを行わせていただきたいと思います。
アレルギー外来の流れ
アレルギー外来では、初めての方には時間をかけてお話を伺い、今後の方針について丁寧にお話させていただくことを目指しております。そのため、アレルギーのことで当クリニックを受診される方はなるべくアレルギー外来の予約枠で予約をお取りください。
問診
アレルギー疾患の診断には詳しい問診が非常に重要になります。
詳しく問診を行うことで診断のめぼしが付き、お子様が嫌がる血液検査を回避することもできます。
事前に保護者の方に記入していただく問診表には質問事項がたくさんあるため、web問診システムを利用し、お時間がある時にご記入をお願いいたします。
検査(必要な時に行います)
- 血液検査
- 皮膚テスト(プリックテスト)
- 食物経口負荷試験(後日予定をあわせて行います)
- 肺機能検査
治療・指導
診断が確定したあとは、結果に基づいて今後の生活を改善していくためのアドバイスを行います。またお薬を使う場合には、どうしてその薬が必要なのか、正しい使い方について丁寧に指導を行います。
アレルギーは根治が難しい病気です。治療ゴールをどこにするかは人それぞれです。
基本的にはガイドラインにそった治療を行っていきますが、治療ゴールは本人、ご家族と相談しながら決めていきたいと思いますので、提案する治療方針に納得できない場合は遠慮なくおっしゃってください。